【3日目】
4時半起床、イビキに苦しみながら、意外とよく眠れた。5時、朝食。野口五郎小屋に比べるとずっと豪華。

6時出発。湿原には霧が溜まっていて、薬師に光が当たっていた。


高天原に別れを告げ、峠を目指す。


昨夜の雨をたっぷり蓄えた笹が足にあたり冷たい。

背の低い木にバッグを引っ掛けて頭から雨水を被った。
峠に着く頃には日差しが届き明るくなる。ここから雲ノ平に直登、台地に乗るまでは面白みの無い急登をひたすらこなす。

傾斜が緩くなってきた。詩ノ原だ。花畑が広がっている。



大きな岩場を越えると奥スイス庭園に出た。

振り返ると小さな庭の奥にずっしりと薬師が鎮座している。来て良かった。
もう一つ岩場を越え、雲ノ平山荘に到着。




荷物を置いて、東のスイス庭園に足を伸ばす。ゆっくりと、景色を楽しむように歩く。



到着。最高の眺めだ。



居合わせた人と話しつつ、20分程のんびりしているうち、雲が出てきて高天原のあたりに影を作った。
小屋に戻る。


荷物をまとめ、薬師沢小屋へ向かう。



木道が終わると、急な坂道になる。ここは悪路に分類されても良いような道で、苔蒸した湿り気のある黒い岩がゴロゴロしている。



バランスを取ることに神経を使い、汗だくになりながらやっと沢までたどり着いた。
明るいブルーの清流だ。


大きな赤い吊り橋が架けられている。



西の薬師沢からの流れと、南の赤木沢からの流れが合流する地点にある。結構怖い場所に小屋が建てられているものだ。

12時半到着、受付を済ませると、今日は人が少ないので2畳使ってもよいとのこと。有難い。


3時頃、雨が降り出した。それ程の降りでも無いと昼寝をしていると、4時頃、激しい雨音で目を覚ます。
寝室の小窓から外を覗くと、雨が降っているのではなく、茶色く濁った水が上流から押し寄せて、岩にぶつかりしぶきを上げる音だった。


ほんの3時間前までは静かな沢だったのに、自然の怖さを見せつけられた。
外に出ると、ぶつかる2本の支流の勢いがまるで違う。宿の女主人に聞くと、薬師岳の方で集中豪雨があるとこうなるとのこと。

17時、夕食。同席した大阪のお父さんや、水晶小屋で働く女性スタッフのお話が面白かった。

食後は偶然居合わせた坊主頭の兄さんと話した。シーズンに何回も来ては釣りをしながら沢沿いを登るそうだ。登山客以外とも話せたのは新鮮だった。泊まって良かった。

【4日目】
沢の音のおかげでイビキも気にならずぐっすり眠れた。天気も回復したようだ。


最終日は消化試合。霧深いカベッケヶ原を歩く。



最後の登りを終えると、太郎平だ。




太郎平小屋から折立まで、長い長い道を歩き切り、バスを待つ間雨に降られ、やっとこさ富山駅に到着した。

今回、午後の天気が崩れることが多く、改めて早出早着の重要性を思い知った。
小屋泊は相当便利でその価値は大いにある。調理器具や行動食を減らせばもっと荷物を軽くできる反面、万一に備えてテント泊装備を持ち歩きたいとも思った。
ルートについて、大きい高低差が複数あって大変だった。特に1日目はコースタイム10時間超で、後半はバテが来ていた。無理は禁物だ。でも、目論見通り変化に富んだルートだった。
今回はギリギリまでコースが定まらず、行くのを止めようかとも思ったが、やっぱり行けて良かった。小屋での体験含め満足のいく山行だった。


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