山梨県身延町の七面山へ。
日蓮宗の総本山、身延山久遠寺。そのすぐ近くにある七面山も信仰の対象となっていて、参拝者は敬慎院の宿坊に泊まることが出来る。
甲府から身延駅、駅からバスを乗り継いで、登山口へ。今回は表参道から尾根を目指す。
鳥居や灯篭があったり、休憩所があったり、普段とは違う雰囲気を感じつつも、ほとんど展望のない杉林をひたすら登る。
時折、白装束を着ている人たちとすれ違う。太鼓をたたいたりなんかしている。
道中、ほとんど唯一といってよい展望。
コースタイムでは4時間かからないはずだが、ものすごく遠く感じた。夏のアルプス登山を見越して、重さに慣れるためにテントや寝袋持ってきたけど、宿坊に泊まるのだから素直に置いてくればよかった。
敬慎院に到着。山中とは思えないほど立派なお寺だ。
周囲を散歩した後、お風呂に入る。5月末の標高1800m、ストーブを焚かないと寒いくらいだから、温かい風呂に入れるのはありがたい。建物の中は意外と新しく、畳の敷かれた広い部屋がいくつも並んでいた。集団での参拝客が100人以上泊まれるらしいから驚きだ。
晩御飯は宿泊客全員が集まった。全員と言っても5人くらいで、ストーブを囲んで話しながら精進料理を頂いた。皆さん信心から登られているようで、穏やかな人たちばかりだった。
食事のあとは本堂に集まり、勤行をさせてもらった。正座してお坊さんの念仏を聞いていたが、えらく迫力のある南無妙法蓮華経だった。今日の展望のない登山より、宿坊での体験のほうがよほど面白いくらいだ。
柔らかい布団にくるまって寝た。
翌朝、5時くらいに起こされる。布団まで片付けられて、怠けることは許されないみたいだ。
せっかくなので展望台へ向かう。昨日は曇っていて見えなかった富士山が見えた。
朝食を頂いて出発する。
七面山の山頂は展望が無い。途中の大崩れを見物。
うーむ、大きい崖だ。今回の山行ではこれが最後の景観になる。
あとは尾根沿いの北参道をひたすら下っていく。
山登りとしては面白みに欠けていたけど、宿坊での勤行や精進料理はとても楽しかった。
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