室堂~折立(前半) 2023年8月5日~8日

登山

富山県、室堂から五色ヶ原を経て薬師岳まで縦走するルート。北の剱岳や南の雲ノ平といった有名どころに挟まれたマイナーなルートだ。

【0日目】

サンダーバードで金沢に深夜着、そのままネカフェで一泊。富山駅前にもネカフェや安宿が出来ればな、と思う。金沢駅前の快活クラブは鍵付き完全個室という、ほとんどカプセルホテルみたいなネカフェだった。

【1日目】

朝6時の列車で金沢発、7時富山着。

吉野家でしっかり朝食を食べ、列車・ケーブルカー・バスを乗り継いで室堂へ向かう。ケーブルカーもバスも満員だった。

11時過ぎ、室堂着。すでに標高は2,400mを超え、この前の柏原新道を登り切ったのと同じくらい標高を稼いでいる。

立山を見上げると丁度雲に隠れていた。室堂山荘に荷物を預けて歩き出したが、だんだん雲が分厚くなってきて早々に断念、室堂を軽く散歩しているうちに雲が下りてきて何も見えなくなってしまった。

雷鳥沢キャンプ場は剱の方にかなり下る。広く平らでトイレと水場が近い。

3時ごろ、テントを張って昼寝をしていたら雨になった。テントの中で晩御飯にする。ベーコン・たけのこ・ピーマンで青椒肉絲。

久々に当たりの山ごはんだった。ピーマンを手でちぎって、全て炒めて調味料を和えるだけ。簡単で軽くて登山向き、シャキシャキとした野菜を食べられるのはうれしい。

食べている間にも雨足は強まってきて、周りの人たちの会話も聞こえなくなった。少しだけ浸水してきて心配になる。幸い5時過ぎには止み、西日が立山に当たった。

テント場を歩き回ってみると、水はけの悪い場所もあった。かわいそうに。

夕方、団子のような雲を眺める。

キャンプ場は日が沈んでも騒がしかった。ほとんど宴会の中国人、それよりいくらか慎ましく乾杯する日本人、なんにせよ山の中とは思えないくらい。登山装備が無くても来れる場所だから、登山の常識は通じないくらいに思っておいた方が良さそうだった。

【2日目】

4時起床。寒くて2回くらい起きた。テントの喚起窓を閉め忘れた。朝食は食パン・ジャム&マーガリン、ウインナー、スープ。

5時20分、出発。雲が無く、昨日は見えなかった剱を拝むことが出来た。

風もなく波の無いみくりが池には立山が映っている。

6時半ごろ、五色ヶ原に向けて本格的な登山道に踏み入れた。ややきつい斜面を登りきると、崖先の展望台から五色ヶ原・薬師岳が一望できる。広い平原にある大きな赤屋根の山荘が目立つ。

ここからさらに浄土山へ登ったら、今日の登りはほとんど済ませたようなものだった。尾根からは今日のルートがはっきりと見える。

竜王岳の西を巻きつつ200m下り、鬼岳の東を巻く。二峰とも名前に負けない荒々しい山肌を見せていた。

龍王岳を振り返る
鬼岳の西壁

つづく獅子岳の北壁を見遣ると、下半分はハイマツの、上半分は草原の美しい毛並みを誇っていて、楽しい気分で登りすすめる。

黒部湖が見える

一方、南壁はザラ峠まで400m近い急な下りで、クサリやハシゴもあった。すれ違う人は皆ここを登ってきたのかと思う。

ザラ峠からはもうひと踏ん張りで、登り終えると木道と花々が迎えてくれた。

五色ヶ原は素晴らしい眺めだ。ぴょこと飛び出た西のピークから緩やかに草原が広がり、テン場の先で黒部の谷に落ち込む。針ノ木岳をはじめとした長野県と県境をなす山々まで視界を遮るものが無い。草花が輝かんばかりに光を返してくる。

テントを張って昼寝し、散歩する。やはり12時を過ぎると雲が出てきて、風も冷たくなってきた。

15時過ぎ、晩御飯にする。今日明日はフリーズドライのオンパレード。前回の柏原新道の登りで軽量化の重要性を痛感した。

シチューの肉っぽいのはソイミート。割と美味しい。

16時ごろ、熊の目撃情報。テン場から15分のところで大人のオスが出たとのこと。出くわさないように祈るしかない。

夕方からは霧に覆われて、夕焼けは見えないまま何となく暗くなっていった。

後半に続く。

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