ボルネオ島⑤ キナバル登山と費用まとめ

旅行

キナバル登山をするにあたって、いろんなwebサイトにお世話になった。私が登った時の情報も残しておく、参考になればうれしい(2025年2月時点)。

個人手配か、現地ツアーか

キナバル登山で検索すると、現地旅行会社の日本語サイトがいくつか出てきて、一泊二日のパッケージでいろんな手配をしてくれる。私は個人で手配したので、個人手配の特徴を書いていく。

  • 山小屋さえ予約できればあとは何とかなる。webサイトで山小屋を予約できさえすれば、入山料の支払いやガイド料の支払いは現地でできる。山小屋も乾季の混む時期なら取りにくいかもしれないが、雨期である2月の平日は3週間前からでも予約できた。
  • 体調を整えやすい。ツアーだと早朝にコタキナバルを出発して、2時間バスに揺られた後、6時間の登山となる。個人ならキナバル公園で前泊できる。高山病も怖かったので、体を慣らす意味も大きかった。
  • ある程度の英語でのコミュニケーションは必須。オフィスでの説明や誓約書のサインはすべて英語で行われる。誓約書はどうせ全員サインするので理解できなくてもいいと思うが、ガイドや一緒に登るメンバーとのコミュニケーションは英語になる。英語を全く聞き取れない、話せないでは現地で得られる情報が激減する。ゆっくりでも聞き取る意思を示すのは大事だ。
  • 登山後に周囲を観光できる。私はキナバル公園から5㎞くらい離れたクンダサンという町に後泊した。キナバル山の全景を見渡せたし、ちょうどよい田舎っぷりで滞在してよかった。コタキナバルにとんぼ返りではもったいないと思う。クンダサンへは、たまたまガイドに乗せてもらったが、Grabでも8MR程度だった。
  • 交通手段の下調べが必要。ツアーなら往復のバスが手配されているのは安心だと思う。キナバル公園から帰りの情報は特に曖昧で、ラナウからのミニバスをヒッチハイクのように止めて乗る、などと難易度の高そうなことが書かれている。公園前の駐車場は広く、普通に拾ってくれそうではあるが、帰りの交通手段を用意していなかったのは私くらいだった。
  • 知らない外国人と組むことになる。たぶん現地ツアーでも一緒だと思うが、体力や歩行速度の分からない外国人と組むことになる。私はラッキーなことに、年齢も体力レベルも大体同じの2人と組むことができた。ガイドをシェアしなければ回避可能、割高だが日本の旅行会社主催のツアーに参加する手もある。
  • 安い(と思う、要検証)。登山ガイド料350MRと、公園内の登山口までのバス45MRを折半できる。今回は3人で折半して117MR、15MRだった。あと、ラウラとアーサーは宿泊する山小屋を「ラバン・ラタ・ゲストハウス」の隣の小屋にしていて、食事プランも私の5食でなく、3食としていた(登りのランチパックと下山後のランチが無いだけ)。値段もかなり違い、私のプランが1,900MRに対して、彼らのプランは1,200MR程度のようだった。詳細は不明。

手続きが多いキナバル登山では現地ツアーを利用するのも十分選択肢に入ると思う。特に交通の情報がはっきりしないことは、海外旅行をする上でかなり不安になる要素だ。

時間があって海外旅行慣れしているのであれば個人手配でも問題ない。個人手配なら自由が利くし、おすすめだ。

日本での登山との違い

初の海外登山ということで、日本での登山との違いや、思ったことを書いていく。

  • 難易度は富士山と同程度。単独峰で登り一辺倒な点はそっくり。登山を趣味にしていれば体力的には問題ないだろう。
  • 広い岩場が魅力。溢れ出た溶岩がそのまま固まったような滑らかな広い斜面が、眼下の田園地帯に切れ落ちていくような眺めが印象的だった。あれほど広く気持ちの良い岩場の歩行は初めてだった。
  • 雨期である2月でも登れなくはない。すっきり晴れ、とはいかないが、朝方の晴れと午後からの強い雨、という天候を繰り返しているようだった。朝方の晴れに巡り合える割合もそれなりに高そう。公式サイトで過去の天気を参照すべし。

手続きが面倒とか、お金がかかるとか、ガイドが必須くらいで、あとは日本での登山と大体同じ。

費用まとめ

1MR=36円で計算してみよう。*は現金。赤色は現地ツアーと比較するため。

【交通費】77,947円

  • 飛行機往復 68,570円 韓国系LCCのジンエアーを利用、乗り継ぎ時間が長い以外不満なし。たぶんこれが最安値。期間限定で羽田から直行便が出るらしいので、時間的にはそちらの方が絶対良い。価格の変動が激しいので、往復でジンエアーより安くできるかは運次第。
  • 関空往復 4,760円
  • コタキナバル~キナバル公園のミニバス 1,080円(*30MR)
  • キナバル公園~クンダサン、ガイドの車で送迎 720円(*20MR) 最初はタクシーなら80MRだけど40MRでイイヨとか言ってぼったくろうとしたの許さん。Grabで8MRくらいだったが、ガイドしてくれたチップと思い支払った。
  • クンダサン~コタキナバルのミニバス 1,080円(*30MR)
  • Grab 1,737円(48.26MR) 4回利用した。5㎞の距離で10MRが相場。Grabというのは配車アプリで、そこら中に個人タクシーがいるようなもの。非常に便利、マレーシアを訪れるのであれば必須。日本でダウンロードしてクレカ登録を済ませておくこと。

【登山費用】89,568円

  • ラバンラタレストハウス 68,220円(1,895MR) 高い、高すぎる。コロナ明けからどんどん値上げしているらしい。往復航空券と同じって、、、 ご飯が豪華なだけの山小屋のくせして、人生で一番高い宿泊施設になった。
  • キナバル公園入場料 1,800円(50MR)
  • 入山料 14,760円(410MR) 高い。富士山の入山料が良心価格に思える。
  • ガイド料 4,248円(*118MR) 高い。3人で折半した場合。一人なら350MR。
  • 公園から登山ゲートまでの往復バス、片道5~10分くらい 540円(*15MR) ほんとイチイチお金を取る。これも3人で折半した場合。一人なら45MR。

【宿代】15,635円

  • 一日目@コタキナバル 2,392円 深夜だがセルフチェックインで気を遣う必要なし、ホットシャワー◎。
  • 二日目@キナバル公園 6,170円 キナバル公園内の一室、値段に見合っているとは思えない。公園外の宿を取った方がよかった。
  • 四日目@クンダサン 5,555円 最高の眺め。設備は最低限以下でヘアドライヤーもトイレットペーパーも無かったけど、眺めだけで許せる。
  • 五日目@コタキナバル 1,518円 ドミトリー。清潔だし、公共スペースの雰囲気も良かった。

【食事代】19,776円

  • 一日目 4,229円 関空や仁川国際空港での食事があるのでお高め。
  • 二日目 3,420円 公園内のレストラン中心。一食1,000円くらいの観光地価格。
  • 四日目 630円 下山後は現地のものを適当に食べた。
  • 五日目 3,243円 洋風のものが食べたくて、ハンバーガーで半分以上。
  • 六日目 8,254円 現金が結構余っていて、病み上がりながらポークステーキを頼んでいた。今思えばもったいない、金銭感覚がマヒして馬鹿な使い方をした。反省。 マレー料理があまり得意でなく、体調の悪かった後半は食べなれた西洋料理ばかりになっていた。

【その他】6,661円

  • 日本で準備した充電器や食料品 2,032円
  • simカード 1,080円(*30MR) 空港についてdigiの窓口で購入。simカードを入れてもらった後に現金払いのみとか言い出した。たまたま2年前に余った現金を持っていたので助かったが、持ってなかったらどうなったのか。
  • トイレチップ 75円(*2.1MR)
  • コインランドリー 594円(*16.5MR)
  • マッサージ 2,880円(80MR) 普段はマッサージなど行かないが、日本に比べて格安だし、暇つぶしにちょうど良いのでオススメ。

というわけで合計209,587円だった。登山費用が高すぎるのと、食事での無駄遣いが響いた、という感じか。

最後に、現地ツアーと比べて安かったか考えてみよう。赤色の部分を足していくと97,898円2,719MRとなった。参考とした現地ツアーでは一名参加なら121,680円(3,380MR)、二名~三名参加なら108,000円(3,000MR)なので、結構安くなったといえよう。キナバル公園外なら2,000円程度で宿があるし、ラバンラタでない山小屋を手配できればもっと安くできる。

時間が許せば、ぜひ個人手配でキナバル登山を計画してほしい。

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